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尾州竹林流の射術研究会です。
尾州竹林流 徳風会の沿革

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「第38回弾正祭弓道大会開催」
  2012/03/29




◇日時:平成24年3月20日(火)祝

◇場所:日本ガイシスポーツプラザ弓道場

◇主な内容:

恒例の第38回弾正祭を名古屋市の日本ガイシスポーツプラザ弓道場において、一般及び大学生274名と徳風会会員39名の参加をいただき開催しました。
主催者として範士八段 魚住一郎師範による挨拶に始まり、木理幹事長の弾正祭の意義と尾州竹林流についての説明と挨拶がありました。
続いて、尾州竹林流による矢渡しと四本物体配の演武があり参加者の注目を集めました。
その後、一手礼射と四ツ矢競技が行われ合計の的中数で順位が決定されました。
大会終了後には、尾州竹林流体配及び射術を説明するDVD作成のための打合せがあり、今年度中の完成を目指し製作を進めることとなりました。

なお、徳風会 高木理幹事長による弾正祭の意義説明と尾州竹林流四本物体配の射法の説明は以下の通りです。

平成24年3月20日
徳風会 幹事長  木  理
 第38回弾正祭弓道大会 挨拶
本日は当大会にご参加いただきありがとうございます。
当大会を主催させていただいている徳風会を代表して、この大会の意義をご紹介させていただきます。
徳風会は尾張徳川家に伝わる竹林流射法の伝承継承会です。
当竹林流の原点は日置流です。日置の流祖は日置弾正正次であり、その伝承者は北村竹林坊如成の息子・二代目石堂竹左衛門貞次が父如成の意に随い、近江(滋賀県)より当尾張の松平公に奉仕しました。
その後、徳川初代から大政奉還に至る迄十五代に仕え、御弓矢奉行或いは御弓頭を務めました。竹林坊如成の時は日置流と称しておりましたが、二代目竹林貞次が父如成の「日置一編の射」に加筆・改編し「五巻の書」を編集して竹林流と称するようになりました。ですが、その祖は日置弾正正次であります。本大会が「弾正祭」と称するのはその流祖を讃えてのことであります。正面の軸は、故範士十段・尾州竹林流十五代星野派道統十二代 魚住文衛先生による書であります。
このあと当会会員による当流体配による「的前一手体配」の矢渡し、「四本物体配」を演武させていただきます。ご参加くださった皆様の何かのご参考になればと思います。また、本大会は競技であります。日頃の技量を十分に発揮頂き今年の皮切りとなるこの大会を当会の教義の一つである「気張らずに平常心」で行射していただき、今日一日を有意義に過ごされることを期待しております。
ありがとうございました。


尾州竹林流 四本物体配 解説
徳風会幹事長  木  理

尾州竹林流 四本物体配の射法についてご説明いたします。
この「的前四本物体配」は当流の基本となる体配で、この他「巻藁前体配」、「的前一手体配」、「鳴弦、蟇目の体配」などがあります。
唯今、ご覧になっていただきました矢渡しは「的前一手体配」であります。
この「四本物体配」は、遠く流祖の時代から尾州竹林流の的前射礼として一般的に行われてきたものであり、踞射(つくばい)一手、立射(たち)一手の合計四射を行うもので、後世になって四本物体配と呼称するようになったと伝えられております。又、当流は、実利的射法を第一とし、「飛(ひ)・中(ちゅう)・貫(かん)」つまり「矢を迅く遠くに飛ばすこと、貫徹力が強いこと、的中すること」が肝要であり、そのためには「骨法の正道を忠実に実行しなければならない」と云う趣旨の教義が繰返し各書物にて強調されています。
次いで、体配の特徴について説明します。
(1)的は一つ的であり、単独で行う場合は勿論、複数の射手(二名乃至五名)で行う場合でも的は一つを原則とします。
(2)いわゆる「定めの座」は設けず、入場から直接本座に着きます。
(3)当流では、踞射(つくばい)、立射(たち)の順にて行うことになっております。
(4)進退の動作は、進む場合も退く場合もすべて左進、左退で左足から行動を始めます。
(5)跪坐は全て左膝を床に着けます。立つ場合は、膝を組み替えて左足から立ちます。
(6)踞射における胴造りは、左足を後に引いた跡へ左膝を着いて跪坐し、腰を切って右足を踏み開き、左膝と左腰と左肩が垂直になるように胴造りを行います。これを「下げ縄の規矩(さげぶりのかね)」と称し、当流独特の胴造りであります。
ただいまから、尾州竹林流四本物体配の演武を行っていただきます。


矢渡し
        射手  長江 辰彦  教士七段
        介添  森 渉  錬士六段
        矢取り 東 敦美 錬士六段
四本物体配
        射手  河西 稔  教士七段
            渡邊 俊夫 教士六段   
            高橋 克行 教士七段
        介添  小柳 初子 教士六段
        矢取り 今井 喜久子 教士六段 


 【今後の予定】

  夏季合宿練成会:日時、場所未定



「徳風会師範代 範士九段 柴田英夫 先生 ご逝去のお知らせ」
  2012/03/02




徳風会に永年、師範代としてご指導を頂いておりました範士九段 柴田英夫 先生が去る2月20日午前にご逝去されました。

先生は、お忙しい医療のお仕事のなか熱心に弓道に取組まれ弓道界に多大な功績を残されました。その功績を称え平成21年の春の叙勲では旭日双光章を授章されております。
ここに先生のご遺徳を偲ぶとともに、ご逝去を悼み、慎んでお悔やみ申し上げます。

                                                       合掌

平成24年 第1回四本物体配研修会報告
  2012/03/01




◇日時:平成24年2月25日(土)
◇場所:愛知県一宮市大宮公園弓道場
◇主な研修内容:

 徳風会四本物体配研修会 師範指導点
              (文責)幹事長 木

参加者:魚住師範始 23名
*矢 渡 : (射手)長江辰彦教士七段  
(介添)服部孝錬士五段 (矢取)浅野邦仁錬士五段
*四本物体配 : (射手)伊藤浩文錬士五段・星川明敏錬士六段・高橋克行教士七段
(介添)小柳初子教士六段  (矢取)今井喜久子教士六段

(師範講評・講話)
*基本に忠実に
  足踏の広さ・間隔・右足の位置
  中墨の弓の位置・右手の張り
  右手で弓を支える位置(鳥打のあたり、従って右手の位置は肩より少し上)
*弓構の右手の位置は左脇腹の辺り・・その位置は各人の腕の長さにより異なるが弓懐を堅持する。

(今後の研修会の指導点)
足踏〜離れに至るまでの尾州竹林流の取るべき射術の再確認の徹底研修及び指導

(課題)
 尾州竹林流の体配の映像化
鳴弦・蟇目・年始巻藁前・巻藁前・的前一手体配・四本物体配・女子の体配等も加えて、射法についても解説を加える方向で検討する。

【今後の予定】

弾正祭弓道大会:平成24年3月20日(火)祝日
(於:名古屋市日本ガイシスポーツプラザ弓道場)


「平成24年 徳風会新年射会・総会開催」
  2012/01/10




◇日時:平成24年1月3日(月)
◇場所:一宮市弓道場
◇主な内容:
新年射会と総会を一宮市弓道場において43名(昨年48名)が参加し開催しました。範士八段 魚住一郎師範の先導で神拝の後、魚住一郎師範、渕元魏師範代、高木幹事長からそれぞれ年頭の挨拶がありました。続いて、年始巻藁前体配を射手:教士六段 高木理 幹事長、介添 錬士六段 森渉 会員、矢渡を射手:範士八段 渕元魏 師範代、介添 錬士六段 河野圭爾 幹事、矢取 錬士五段 伊藤倫明 会員、四本物体配を射手:教士七段 高橋克行 幹事、錬士六段 木下征四郎 幹事、錬士五段 森部裕嗣 幹事、介添 教士六段 加納康行 会員、矢取 錬士五段 伊藤浩文 会員が行ない、その後、参加者全員が礼射一手を行いました。

昼食時には総会を開催、役員の改選と尾州竹林流を正しく継承していくためのVTR作成と魚住師範の星野派道統の継承について木幹事長から提案があり、全会一致で推進を図ることとなりました。また、渡邉常任幹事より昨年度の会計報告及び本年度の事業計画が報告され承認されました。

総会終了時に魚住師範よりお話があり、弓道教本三巻にある富田常正先生の説明にある正しい取掛と足踏み及び本来の尾州竹林流の目指す「飛・中・貫」の具現に向けた修練を行うようお話がありました。

午後からは余興として金的を行い、和気藹々のうちに会を閉じました。

【今後の予定】
 平成24年度 第1回研修会:平成24年2月25日(土)
(於:一宮市大宮公園弓道場)

 弾正祭弓道大会:平成24年3月20日(火)
(於:名古屋市日本ガイシスポーツプラザ弓道場)


【平成23年度 秋季練成会 開催】
  2011/11/10




◇日時:平成23年10月23日(日)
◇場所:愛知県一宮市大宮公園弓道場
◇主な研修内容:去る10月23日(日)
一宮市大宮公園弓道場にて恒例の秋季練成会を魚住一郎師範のご参加を頂き、長江幹事とお二人によるご指導により開催いたしました。師範の講話及び射技、体配の指導点は以下の通りです。

 徳風会 幹事長木理メモ
  平成23年 徳風会秋季錬成会
  師範講話・体配指導点

*弓構えの位置
弓道教本
・三巻 富田常正範士執筆の「弓構え」の項の86ページに記載されている『取懸けは、番えた矢筈のところを体の正面にあらしめ、右手にて矢筈10cm下のところで、弦に拇指を・・・・・』とある。尾州竹林流を習う者はこれを正しく守る。他所でも徳風会会員はこの項を名言すればよい。

*縦線の働き
・総て縦線を中心として形が整い、それに心気の働き(リズム・力の調和)が働くこと
・離れは、体の中心部が働きその力が末端の手先・足先を働かせる
・丹田は、体の中心であり力の源であるから丹田の充実をはかる
・腹・腰・背筋を働かせ、離れを生ずる
・腹にも腰にも力を働かせ、背筋を伸ばし、肩を押さえ、首を伸ばして離れに至る その力の源は丹田である・離れで最高にするには、会で過分に働かせない(離れに余力を残す)

*体配研修
・物を持った姿勢は、其の物の先端に意識を置く
・入場時の礼(揖)は、対象に対して正対をする 高段者ほど曖昧である(低段者は厳しく指導をされる)
・執弓の姿勢は、持った物に意識を置き重心を爪先にかける(前・後進共に)
・乙矢の打ち込みは、矢を立てた際に走り羽を検分して打ち込む(打ち込んでから矢を回さない)当流の規矩である
・体を安定させるには、片足にて立つ練習がよい(片足10秒ずつ交互に5回ほど)
・整理運動の一例として、全身の力を抜き前方に屈体(10秒)し、ゆっくり体を起す(5回ほど)                                   以 上

平成23年度 夏季合宿講習会 開催
  2011/08/01




◇日時:平成23年7月30日(土)〜 7月31日(日)
◇場所:滋賀県オリーブ弓道場
◇主な研修内容:
 今年も魚住師範、渕元師範代ご出席のもと恒例の夏季合宿講習会が開催されました。今年は、トヨタグループが土曜日、日曜日が出勤となるなどで、少し参加者の少ない合宿となりましたがその分、参加者はみっちりと時間をかけた研修となりました。
今回の研修の目的について、魚住一郎師範より尾州竹林流を正しく行い、これを後世に正しく伝えていくために、弓道教本第三巻にある富田常正先生の執筆による射法研修を重点に実施するよう
お話がありました。射技研修のなかで魚住師範自ら富田常正先生の執筆部分を読み上げられ全員が尾州竹林流の行射に取り組みました。また、初日の研修会の最後には「堅物射抜き」の体験を行いました。射距離は矢が真直ぐな飛行となる的から10間程のところに射むしろを引いて蹲射で行いました。的は1mm前後の厚さの鉄板を数種類用意し、矢は岐阜県関市の兼松先生に作成いただいた征矢を用いました。さすがに女性の弓では射抜くことはできませんでしたが六分前後の弓引きであれば完全に射抜くことができました。
猛暑のなかでの研修でしたが、全員真剣に取り組み有意義な研修となりました。

初日研修内容と二日目競射の成績は以下の通りです。

 初日:挨拶  魚住師範
    矢渡し 射手  今井 喜久子  教士六段
        介添  鵜飼 茂樹   錬士五段
        矢取り 古屋 光浩     五段
    四本物体配
        射手  片桐 乾太郎  教士七段
            木 理    教士六段   
            長江 辰彦   教士七段
        介添  星川 明敏   錬士六段
        矢取り 岩田 訓江   錬士六段 
    魚住師範 講評
    一手行射
    魚住師範、渕元師範代 講評
    射技指導 四本者体配及び射技指導
    閉会挨拶 高木 理 幹事長

    夕食・懇親会(初日研修のVTRによる反省会含む) 
 
 二日目:挨拶 渕元 魏 師範代
     四本物体配
        射手  河野 圭爾  錬士六段
            吉田 初美  錬士六段   
            鳥井 正   教士七段
        介添  日比野 一夫   五段
        矢取り 黒部 正泰    五段
     魚住師範 講評
     競射  :一手五回
     競射成績:(敬称略)
      優勝  木 理 (9中/10射)
      第2位  渕元 魏 (8中/10射)
      第3位  鵜飼 茂樹(6中/10射)会員番号順
     閉会挨拶 高木 理 幹事長 
     
                      以上

【今後の予定】

平成23年行事予定
(1)徳風会秋季練成会:10月(於 一宮大宮公園弓道場)
(2)星野祭弓道大会 :10月(於 日本ガイシスポーツプラザ弓道場)予定
       

「平成23年 第2回四本物体配研修会報告」
  2011/06/29




◇日時:平成23年6月12日(日)
◇場所:愛知県一宮市大宮公園弓道場
◇主な研修内容:
今回の研修会では、連盟関連行事のため師範が欠席され渕元師範代及び木幹事長の指導により研修が行われました。
また、参加者の多くが7月に浜松で行われる中央審査を受審する関係で、午後からは予定を変更し審査の要領により射技及び体配の研修を行いました。
始めに尾州竹林流巻藁前体配を射手 河野圭璽 幹事、介添 森部裕嗣 幹事にて行い、尾州竹林流による矢渡を射手 森 渉 錬士六段、介添 伊藤 浩文 錬士五段、矢取 浅野 邦仁 錬士五段で行いました。
続いて尾州竹林流四本物体配を射手 木下 征四郎 錬士六段、星川 明敏 錬士六段、前澤 守 錬士六段、介添 兼松 康江 教士六段、矢取 鵜飼 茂樹 錬士五段で行いました。
その後、渕元 師範代のご指導により一手行射、一つ的射礼、射技研修を行い有意義な研修会を終えました。

【今後の予定】
 夏季合宿講習会:平成22年7月30日(土)/7月31日(日)
(於:滋賀県オリーブ弓道場)


「第37回弾正祭弓道大会開催」
  2011/03/23




◇日時:平成23年3月20日(日)

◇場所:日本ガイシスポーツプラザ弓道場

◇主な内容:

第37回弾正祭を名古屋市の日本ガイシスポーツプラザ弓道場において、一般及び大学生169名と徳風会会員41名の合計210名の参加をいただき開催しました。今年は、去る3月11日に東北関東大震災が発生し、また福島では原子力発電事故が問題となっているなかでの開催となり最初に参加者全員による黙祷を行いました。また主催者として範士八段 魚住一郎師範による挨拶のなかで今回の天災による犠牲者の方々への追悼と被害にあわれた方々へのお見舞いの言葉がありました。大会には、昨年に続き岐阜県連や三重県連からの参加に加えオランダ弓道連盟のハンス・デ・ベッカー氏もこの大会に合せ来日されるなど尾州竹林流への関心の高さが感じられる大会でした。最初に高木幹事長から弾正祭の歴史についての説明があり続いて、矢渡し「尾州竹林流一手体配」を射手:範士八段 渕元魏師範代、介添:教士七段 長江辰彦幹事、矢取:教士七段 片桐乾太郎副幹事長により行いました。続いて特別演武「尾州竹林流四本物体配」をこれからの徳風会担う若手の会員として射手:錬士六段 森渉、錬士六段 加納康行、教士六段 安藤健一、介添:錬士五段 森部裕嗣、矢取:錬士六五段 伊藤倫明で行いました。その後、参加者及び徳風会会員による礼射一手と午後からの四つ矢競射が行われ、礼射を含む6射で的中上位より男女10位まで表彰、男女の優勝者のうち最高的中者に総合優勝盾が授与され、また昨年寄贈されました柴田杯を男女それぞれの優勝者に授与されました。

なお、徳風会 高木理幹事長による弾正祭の経緯説明と四本物体配の射法の説明は以下の通りです。

平成23年3月20日
徳風会 幹事長  木  理
 第37回弾正祭弓道大会 挨拶

本日は当大会にご参加いただきありがとうございます。
当大会を主催させていただいている徳風会を代表して、この大会の意義をご紹介させていただきます。

徳風会は尾張徳川家に伝わる竹林流射法の伝承系統会です。
当竹林流の原点は日置流です。日置の流祖は日置弾正正次であり、その伝承者は北村竹林坊如成の息子・二代目石堂林左衛門貞次が父如成の意に随い、近江(滋賀県)より当尾張の松平公に奉仕しました。
その後、徳川初代から大政奉還に至る迄15代に仕え、御弓矢奉行或いは御弓頭を務めました。竹林坊如成の時は日置流と称しておりましたが、二代目竹林貞次が父如成の「日置一編の射」に加筆・改編し「五巻の書」を編集して竹林流と称するようになりました。
ですが、その祖は日置弾正政次であります。本大会が「弾正祭」と称するのはその流祖を讃えてのことであります。正面の軸は、故範士十段・尾州竹林流十五代星野派道統十二代魚住文衞先生による書であります。

このあと、当会会員による当流体配による「的前一手体配」の矢渡し、「四本物体配」を演武させていただきます。御参加下さった皆様の何かのご参考になればと思います。

また、本大会は競技でもあります。日頃の成果を充分に発揮していただき今年の皮切りとなるこの大会を当会の教義の一つでもあります「気張らずに平常心」で行射していただき、今日一日を有意義に過ごされることを期待しております。
ありがとうございました。


尾州竹林流 四本物体配 解説

徳風会幹事長  木  理

尾州竹林流 四本物体配の射法についてご説明いたします。

 この「的前四本物体配」は当流の基本となる体配で、この「巻藁前体配」・「的前一手体配」「鳴弦・蟇目の体配」などがあります。唯今、ご覧になっていただきました、矢渡しは「的前一手体配」であります。

この「四本物体配」は、遠く流祖の時代から尾州竹林流の的前射礼として一般的におこなわれてきたものであり、踞(つく)射(ばい)一手・立(た)射(ち)一手の合計四射をおこなうもので、後世になって四本物体配と呼称するようになったと伝えられております。又、当流は、実利的射法を第一とし、「飛(ひ)・貫(かん)・中(ちゅう)」つまり「矢を迅(はや)く遠くに飛ばすこと・貫通力が強いこと・的中すること」が肝要であり、そのためには「骨法の正道(せいどう)を忠実に実行しなければならない」と云う趣旨の教義(きょうぎ)が繰り返し各書物にて強調されています。

次いで、体配の特徴について説明します。
(1)的は一つ的であり、単独でおこなう場合は勿論、複数の射手(いて)(二名ないし五名)で行う場合でも的は一つを原則とします。
(2)いわゆる「定めの座」は設けず、入場から直接本座に着きます。
(3)当流では、踞(つく)射(ばい)・立(た)射(ち)の順にておこなう事になっております。
(4)進退の動作は、進む場合も退く場合も左進・左退で左足から行動を始めます。
(5)跪坐は総て左膝を床に着けます。
    立つ場合は、膝を組み替えて左足から立ちます。
(6) 踞(つく)射(ばい)における胴造りは、左足を後へ退いた跡へ左膝を着いて跪坐し、腰を切って右足を踏み開き、左膝と左腰と左肩が垂直になるように胴造りをおこないます。これを「下げ縄(ぶり)の規矩(かね)」と称し、当流独特の胴造りであります。

主な成績は以下の通りです。(敬称略)
男子の部
優勝 渡邉哲治(三重県連四日市支部)
2位 村瀬安則(岐阜県連多治見支部)
3位 近藤恒平(豊明支部)
4位 横田裕 (西支部)
5位 伊藤亮輔(一宮支部)
6位 天野浩晃(稲沢支部)
7位 田島俊一(名古屋大学)
7位 米田貴典(中部大学)
7位 池山文吾(知多支部)
7位 林憲志 (名古屋大学)

女子の部
優勝 上岡優子(豊明支部)
2位 米田弥世(至学館大学)
3位 江本麻衣(半田支部)
4位 駒月亜樹(稲沢支部)
5位 小林雅美(津島支部)
6位 中嶋愛華(至学館大学)
7位 山内綾花(名古屋大学)
8位 伊串美保(津島支部)
8位 大河内理絵(北支部)
8位 大桑千文(徳風会)

総合優勝
   渡邉哲治(三重県連四日市支部)




 【今後の予定】

  夏季合宿練成会:日時、場所未定



平成23年 第1回四本物体配研修会報告
  2011/03/09




◇日時:平成23年2月26日(土)
◇場所:愛知県一宮市大宮公園弓道場
◇主な研修内容:
今回の研修会の参加者は22名と少人数でしたが、魚住一郎師範、渕元魏師範代ともに出席されての研修会となりました。
巻藁前体配、矢渡、四本物体配には初めての演武の会員もおり、演武中に師範、師範代の指導があり注意点など、演武者だけでなくその他の会員にも参考となる内容でした。
体配研修では、巻藁前体配と四本物体配の2射場で行い、巻藁前体配では女子による襷がけを含む様式の研修が真剣に行われました。
なお、研修会での演武者は以下の通りです。(段位、敬称略)
   巻藁前体配:射手 木下征四郎
         介添 松本洋子
   矢渡   :射手 森部裕嗣
         介添 小林弘昌
         矢取 日比野一夫
   四本物体配:射手 浅野邦仁
            大桑千文
            今井喜久子
         介添 小柳初子
         矢取 伊藤浩文


 【今後の予定】
 弾正祭弓道大会:平成23年3月20日(日)
(於:名古屋市日本ガイシスポーツプラザ弓道場)


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